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海士町の風景がイラストになるまで(キーモチーフ編)

2026.03.02

Training

本サイトの公開にあわせて、イラストレーターのMiltataさんに海士町にお越しいただき、滞在中に出会った海士町らしい風景をイラストにしていただきました。

サイトの随所に散りばめられたMiltataさんのイラストについて、どんな視点で何を描いたのかをご紹介します。後編では、海士町の特徴的な風景を表現するために描いた、モチーフイラストをご紹介。

現地で見た景色をヒントにモチーフを描く

一つひとつのキーモチーフは指定いただいたものが多いのですが、お題に対して、実際に現地を回って見たもの、そのなかでも印象に残っている風景をヒントに絵を描いていきました。

どうしても季節の合わなかったオキタンポポやお祭りの様子などは調べた情報から描くことにしたのですが、たとえばオキタンポポは「セイヨウタンポポとは異なり、花の下の緑色の部分が反り返らない特徴がある」ということを知って、面白いと感じ、そうした特徴を絵でも表現しています。モチーフのようなイラストを描く際には、できるだけ他とは異なる特徴を見つけて、そこが伝わるように描くことを心がけています。

トベラという常緑低木については、もともとオーダーにはなかったのですが、現地を歩いていて何度も見かけて気になったので、描いてみることにしました。調べてみると、どうやら防風林を形成するもので、島国に特徴的なものだそうで、ツヤっとして肉厚な印象の葉をイラストにしています。

海にまつわるモチーフたち

モチーフのなかでも、特に多いのが海にまつわるものです。たとえば、漁船については、現地ではほんとうにたくさんの種類があって、それぞれの個性が出ているなと感じました。ある船ではすごく丁寧に網がたたまれていたり、また別の船では飲みかけのペットボトルがそのまま置かれていたりして、そこに置かれている道具やその置き方にも使う人の個性を感じて面白かったです。

「釣り」をテーマにしたイラストを描くときも、こうした道具の面白さを表現したいと考えて、釣竿や網、バケツなどのモチーフを描くことにしました。

実際のイラストでは、特定の一つのモチーフをそのまま描くのではなく、たくさんの個性から特徴を少しずつ組み合わせて、ある種の架空のモチーフをつくってます。

とくに植物などの有機物を描く際には、決まった形がないため、そのようにいろんなイメージを重ね合わせてイラストにしていくことがあります。今回も、現地で実際の様子をたくさん見られたからこそ、生まれた表現がたくさんあるのではないかなと思います。

Miltata / ミルタタ:​イラストレーター

1986年 群馬県生まれ。名古屋学芸大学メディア造形学部を卒業後、石上純也建築設計事務所を経てMiltata(ミルタタ)としてフリーランスのイラストレーターに転向。雑誌、書籍、パッケージ、図鑑、博物館等のイラスト制作を行う。​​TIS会員。

語り手 / イラスト:Miltata
執筆:角田貴広

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